認知症看護認定看護師の仕事と役割を解説

老人と看護師

認知症看護認定看護師の役割

現在、日本では高齢化の進展を背景に、認知症患者の数は年々増加しています。2010年時点で251万人いる認知症の患者は、25年後の2035年には約445万人と1.8倍に増えることが予想されています。

そうした中で、認知症患者をケアする看護師の役割は重要性を増しており、専門性の高い看護師はを求める声は多く、それに応えるようにして誕生したのが認知症看護認定看護師です。

認知症看護認定看護師の役割は専門的な知識や高度な看護技術を用いて、認知症の人の権利を守ること、生活環境の質を高めること、自己決定を支援すること、家族を支援することなどになります。

また、認知症の患者は複数の病気を抱えている場合が多いことや、自分の感情や考えを伝えることができないことなどから、看護師はアセスメントやケアに苦労することが多くあります。

認知症看護認定看護師はそうして苦しんでいる看護師の相談役・アドバイザー役としての役割も担います。

認知症看護認定看護師の授業内容

共通科目(105+45時間)


共通科目では認知症看護だけでなくすべての分野の認定看護師に共通する基本的な知識や技術を学びます。

「看護管理」「リーダーシップ」「文献検索・文献購読」「情報管理」「看護倫理」「指導」「相談」の7科目に加え、選択科目として「対人関係」「臨床薬理学」「医療安全管理」を履修します。

共通科目を通して認定看護師としての土台となる知識を学び、専門基礎科目や専門科目で得た知識を現場で活用できるようにするための能力を身につけます。授業は講義形式だけでなく、グループワークを取り入れた参加型の授業が多く取り入れられています。

認知症看護以外の分野の受講生とも交流する場面があるので、多角的な視点で自分が選んだ分野を見つめる機会にもなります。

専門基礎科目(60時間)


認知症看護に必要な基本的な知識について学びます。

授業では「認知症看護原論」「認知症病態看護論」「認知症に関わる保健・医療・福祉制度」などを履修します。

専門科目(225時間)


認知症看護に必要な専門的な知識について学びます。

授業では「認知症看護倫理」「認知症患者とのコミュニケーション」「認知症看護援助方法論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ「認知症の介護家族支援、認知症患者・家族関係調整」「認知症ケア連携体制の構築」などを履修します。

学内演習(150時間)


認知症患者の具体的な事例を元にした看護計画の立案や臨地実習で実施する看護師に対する看護技術指導の準備を行います。

講義や文献で得たことを発表するプレゼンテーション、実習先の医療機関で実践した看護を報告するケースレポートなどを行います。

臨地実習(225時間)

下記のそれぞれの実習先で患者を受け持って、看護計画の立案・実施・評価を行います。
(1)病院
(2)高齢者の入居・入所施設(老人保健施設、特別養護老人ホーム、グループホームなど)
(3)事業所(訪問看護ステーション、地域包括支援センターなど)

看護職に対する認知症の研修会の企画や技術指導も実施します。

■学内ケースレポート発表会(全学科合同)


講義や技術演習、実習先の医療機関で学んだことをすべての学科の学生に共有する発表会です。

自らの発表の準備や発表を通じて、学んだことを振り返りまとめることができる機会になるだけでなく、他の学生の発表から多くのことを学ぶ機会になります。

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